妄想青春小説 「傷痕の証」
ボコッ ドスッ
不良A 「オラオラ、早く金出さんかい!!」
一年生 「か、金なんて持ってな・・・ヒっ!痛いっ」
不良B 「どこの一年坊主が俺達を素通りしようってんだよ!!金さえ出しゃ・・・・・・ん??」
ヌ~~っ 立ちはだかる黒い影。一同見上げる。
大男 「そいつ、ウチの一年なんだわ。ワリィけど、放してやってくんねえか?」
不良A 「で、でけえっ!!おまえ誰だ??」
不良B 「ガタイがいいくらいでビビッてんじゃねえよ!!こっちは二人だ、ボッコボコにしてやろうぜ!!」
大男 「ふんぬっっっっ」
ブチッ バリバリッ モコモコッ
不良A 「う、うわあ~~!!こいつ、大胸筋がふくらんでシャツが破れたぞ~~!!それになんだ??あの傷だらけのカラダは~~!!??」
不良B 「ま、まさかこいつ、伝説の・・・・・・??あの胸の傷は、銃弾をはね返した時の!そしてあの腹の傷は、やべえ奴らと刺し違えたときの!!」
不良A・B 「や、やべえよ、怪物だ~~助けて~~!!」 ピューーーーーっ
大男 「あーあ、また力入れたら服破っちまった。母ちゃんに怒られるわ。」
一年生 「・・・・・・(ガタガタ・ブルブル)・・・・」
大男 「あー、あいつらの言ってた事はただの噂だかんな。気にしないで早く帰れよ。」
女子 「見つけた~~っ!!もうっ!!こんなところにいたのねっ!!またケンカしたの??駄目じゃない、
いっくん!!」
大男 「その いっくん っての、もうやめてくんない?ガキじゃねーんだからさ。それにケンカなんかしてねーよ。する前に皆逃げちまうから。」
女子 「でもいっくん、ほんとにおっきくなったよね~。小学校のときはちっちゃくて可愛かったのになあ。」
大男 「うるせーな。ところでお前、何のようだよ。」
女子 「あ、ラグビー部がまた捜してたよ。今日こそ入部させるって・・・」
大男 「めんどくせー、逃げよ。うわ、こんな時間か。早く帰んないと姉ちゃんが・・・」
女子 「待って!!ねえ・・・・前から気になってたんだけど、そのカラダの傷痕って・・・・ほんとは手術の痕なんでしょ?」
大男 「・・・ハッハッハッハッ!!手術ったって赤ん坊のころの話だろ?もうほとんど残ってねえよ。これは全部、姉ちゃんとの稽古でできた傷だよ。」
女子 「お姉さんって・・・どっちの?」
大男 「どっちって、そりゃあ、女子100kg超級日本代表の方だよ。」
女子 「えっ??だからどっち??」
END
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